スローダイエットな食べ方の工夫

主食を変える


雑穀や玄米を見直す

いま雑穀や玄米が見直されているのは、白米に比べ栄養面がすぐれているからです。ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富なので、ダイエット食としても注目されています。でも、いまひとつ定着しないのは、もしかしたら「主食=白米」の先入観が強いからかもしれません。実は、「主食=白米」が定着したのは、昭和戦後のこと。ふっくらと炊いた白いご飯は魅力的なのですが、それは特別な日の食卓として、普段は雑穀や玄米を主食に。先入観にこだわらずに、まず主食から変えてみましょう。

 

ご飯に雑穀を混ぜて炊く

主食をダイエット食に変える一番簡単な方法は、ご飯に雑穀を混ぜて炊くこと。雑穀とは、アワ、キビ、ヒエ、大麦などの総称。スーパーなどで小さなパックに入ったものや、五穀米、十穀米という名前で数種類がブレンドされたものが簡単に手に入ります。大さじ一杯とか二杯とか好みの量を米に加えて、普通に炊飯器で炊くだけ。雑穀を入れるとまずご飯の歯ごたえが違っってきて、自然に「よく噛むダイエット」が実践できます。ビタミンやミネラルのバランスもアップ。それぞれの雑穀に味や香り、色や食感などの個性があるので、自分なりのブレンドを考えてみるのも楽しいです。

 

玄米と上手につきあう

主食を変えるというと、最初に思い浮かぶのが「玄米」ではないでしょうか。玄米は米から籾殻を取った状態のもの。これを精白して胚芽とヌカの部分を削り落としたのが白米です。玄米の栄養バランスは抜群ですし、食物繊維も豊富で、腹持ちもよくダイエットの点からみても注目できる主食です。

欠点としては、1.炊き方が難しい、2.消化しにくい、3.味にクセがある、などでしょうか。炊き方や食べ方の工夫(最低30回噛む)で、1や2の欠点は補えますが、3に関しては好みですから難しいかもしれません。そこでオススメなのが分つき米や胚芽米。これらを主食に取り入れていくとダイエットがスムーズに進みます。

 

主食を変える・分つき米と胚芽米

お米に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素はヌカと胚芽にあるのですが、一方でヌカの部分は硬くて消化が悪いし、独特の臭みもあります。栄養をとれば、消化が悪くなる。味覚を立てれば、栄養が不足する。これを「玄米のジレンマ」といいます。

そこでオススメなのが分つき米(ぶづきまい)。玄米から3割だけヌカと胚芽を落としたのが3分つき、5割落とすと5分つき、7割で7分つきになります。胚芽米はヌカの部分を全部落として胚芽だけを残したものです。精米歩合が大きいほど白米に近づきます。自分の好みや体質、体調に合わせて、精米歩合を選ぶことで、栄養と消化、味覚のバランスを整えることができるので、精米器があると便利です。

 

第2の主食=パンを考える

パンと言われて真っ先に思い浮かべるのは、やっぱり白くて四角い「食パン」でしょう。「食パン」が白いのは白米と同様、茶色の表皮や胚芽を取り除いて精製した小麦粉を使っているからです。焼き上げるとフワフワとやわらかいパンになります。ご飯で言えば玄米にあたるのが小麦の全粒粉で、「全粒」の字が示すとおり小麦を丸ごと挽いて粉にしたものです。食物繊維が豊富なので、しっかりと噛み応えのあるパンが焼き上がります。

噛み応えがあって、腹持ちがよく、栄養バランスにも優れた全粒粉パンを第2の主食として取り入れていきたいです。